パニック障害(PD)

パニック障害とはその人にとって逃げ場のないところで、突然なんともいえない不安感に襲われ 死の恐怖を味わうもの。 又、この何とも言えないいや~な不安感と共に、頻脈(1分間100~150)となり、 心臓のドキドキ感が異常にはげしく、いてもたってもいられない状態になりそれが 慢性化したものを言う。

PDの性格特徴

心配性である/人からよく思われたい/負けず嫌いである/頑張り屋さんである/依存性の強い人が多い/そこそこ明るく、元気人である/幼弱性がある・・・などが上げられる。

PD予防と克服法

  1. ストレスをためない
  2. 有酸素運動をする
  3. 症状からは、逃げない
  4. 体験した人に聞く
  5. 薬は補助として使う(薬だけでは治りにくい)
  6. 薬に依存しない
  7. PDのメカニズムを知っておく
  8. 認知・行動療法を活かす
  9. 行動療法の専門家に指導をしてもらう
  10. 医者でも、PD経験者を見つける

*上記の内容はほんの一部分です、しばちゃんの症状克服100選も参考にして見て下さい。

パニックレベル表

この表は、私自身がPD発作を経験して3ヶ月間のうちで現れた状況を表したものです。
私のカウンセリングでは、ステージ(パニック発作の強さ)年数と発症時期(年齢)を総合的にとらえどう動くか等、その人にあった治療方法を判断しアドバイスしています。

パニックレベル
症状など
ステージ1 パニック発作の不安感も弱く、心臓のどきどき感が少し気になる
ステージ2パニック発作の不安感が少しあり、特定の場所で心臓のどきどき感を感ずる。
ステージ3特定の場所(電車・自動車・歯科・床屋等)で不安発作が起きるが、そのままにしていると数分で治まる。
ステージ4 広場恐怖が強くなり、不安が起きるが10分~30分で治まる。
ステージ5 ステージ4が1ヶ月で4回以上起きる。さらに、PD発作によるいや~な不安感がどんどん襲ってくる。いてもたってもいられない。
ステージ6 ステージ5が1ヶ月で10回以上起きる。広場恐怖も強く、強い死の恐怖感が残る。
ステージ7 ステージ6が起き、一瞬に谷底に落ちた感覚になり、虚脱感が残り、一日では復帰できない。1ヶ月で15回以上起きる。 *ステージ7については、100人に1人~2人である。
ステージ8 これは非常にまれであるが、ステージ6に胸の痛みを非常に感じ、爪などで胸をかきむしる。 *ステージ8については、1000人に1人~2人である。

パニック発作の対処法

パニック障害の各場所の発生症状・対処方法を簡単にまとめてみました。参考にしてください。

  1. 電車
    各停・・・発作が来ても一駅ごと通過を確認する。
    特急・・・次の止まる駅まで時間を知っておく。
    新幹線・・・時間は止まらないのを認める。症状が強く我慢できない場合は、薬で対処する。

  2. 自動車
    一般道路・・・症状が来たら左端に寄せ症状が去るのを待つ。
    高速道路・・・スムーズな場合は来ないケースが多いが、来た場合は路側帯で休憩する。渋滞で発作が来た場合は、前の車の間隔を空けながら徐徐に動く。少しでも動いていると安心感が出る。

  3. 美容院・理髪店
    最初は飛び込みを避けなるべく時間予約をして徐々に慣らす。飛び込みは避ける。発作が来た場合は美容師さんに話かける。

  4. 歯医者
    通常は予約制であるため指定された時間に行く。ただし、治療が長く掛かるケースがあるので、どうしても発作に耐えられないと思われる場合は、自分からパニックカード(※)を見せ、時間指定をする。徐々に長くすればいい。

  5. レストランなど
    レストラン・・・1人の場合は、自分の都合で処理できるが、2人以上になると都合通りにいかない。会話に没頭する。
    居酒屋・・・酒が入り、楽になる人と、返って発作を起こす人がいる。逃げ場のないところは起こり易いことを認めておく
    食堂・・・レストランと同じだが、問題は注文してからどれだけの速さで、注文品が運ばれるかによる。
    喫茶店・・・飲料水系統が多くなる。友人の会話に没頭すれば最高。

  6. ゴルフ場
    付き合いか接待などで、行かなければならない時、薬を持ってプレイをする。時間の長さから、逃げ場のない状態が続くため、最初の段階は無理をしない。 友人・お客に迷惑かけない。

  7. ホテル・旅館
    1人で泊まる場合は、早めの睡眠を心がける。友人と行く場合は薬を持参して、なるべく楽しさを満喫する。景色の美しさに入り込む。

  8. 風呂
    家風呂でも不安発作は来やすい。なぜなら体が温まると脳内の状態が不安発作に近い状態になる為。遠方での風呂でも長湯をすると、発作が起こる状態になりやすい。最初は早めに上がること。

  9. 心気症と併発している場合
    体にもふらつき(卒倒恐怖)が感じる場合は歩行も困難を要するので、パニック感を持ちながらゆっくり歩く!(足に注意を向け歩く)最初は道を歩くのも困難だけれど、1,2カ月で通常に戻るケースが多い。

  10. 得体の知れない不安感
    原因を考えて見て何もわからなければ、そのままにする。(これは、自分ではわからない将来不安である時が多い)

*パニックカードは、NPO法人全国パニック障害の会で発行されています。